美容医療サービス等の自由診療を行う医療機関のホームページに掲載されている情報を契機として発生するトラブルを踏まえて、関係団体等による自主的な取組を促すものです、とのことです。
今回注意が必要なホームページに掲載すべき事項 ※自由診療を行う医療機関に限る
- ⑧通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項
- ⑨治療等のリスク、副作用等に関する事項
自院が優れているような情報を掲載することはできないので、現状のホームページでもよく見かけるランキングや自由診療のキャンペーン、画像の並列表記、ブログの内容などは、注意しておきたいところです。
自院のホームページを見直すよい機会かもしれません。
自院のホームページに問題ある掲載がなかったとしても、"掲載内容が古い" "長く更新できていない"といったことはありませんか?
今回のガイドラインに従いつつ、より良い情報発信ツールとなるよう、この機会に内容を整理・追加されることをお勧めします。
ホームページに掲載すべきでない事項
- ①内容が虚偽にわたるもの
- ②他との比較等により自らの優良性を示そうとするもの
- ③内容が誇大なもの
a.任意の専門資格、施設認定等の誇張又は過度な強調
b.手術・処置等の効果・有効性を強調するもの
c.医療機関にとって便益を与える体験談の強調
d.提供される医療の内容とは直接関係ない事項による誘引
- ④早急な受診を過度にあおる表現又は費用の過度な強調
- ⑤科学的な根拠が乏しい情報に基づき、医療機関への受診や特定の手術・処置等の実施を不当に誘導するもの
- ⑥公序良俗に反するもの
- ⑦医療法以外の法令で禁止されるもの(薬事法、健康増進法、不当表示防止法等)
- 「治療前・治療後の画像」の並列はNG
- 「医師数○名」の表示は注意
たまたま退職などで人数が変更になった場合は、人数が正しく表示されていないことになり 注意が必要です。
- 個人のブログも注意が必要になる?
医療に関する広告は、医療法に規定された事項以外は禁止されています。しかし、医療機関のHPは、国民・患者が自らの意思で主体的に閲覧する情報であることから、不特定多数を対象とする広告として扱われず、医療法の規制の対象外となっています。
しかし、クリニックの紹介などとあわせてトップページに院長先生のブログにリンクが貼ってある例もありますね。この場合は、ブログ内容も今回のガイドラインの対象となります。リンクやバナーにより繋がっている場合は、ガイドラインの対象となるのです。
- 病院ランキングはNG
HPは広告には該当しないため、「事実を掲載する分には問題ない」と考えておられる場合もあるかと思います。ところが、今回のホームページガイドラインでは、おおやけに発表されている場合でも、控えることを進めているようです。理由は大手の出版社などが行っているとしても、全体ではないし、指標もあいまいであったり根拠が難しいからとなっています。
- 「期間限定で○○%オフ」はNG
主に自由診療において見かける、「キャンペーン実施中」「○○治療し放題プラン」などの表現は、上記の事項④に当たるものとして掲載できません。
- 「喜びの声」だけの体験談はNG
体験談などを掲載したホームページも見かけますが、「親切で丁寧で信頼できる」「○○先生のおかげで痛みがまったくなくなった」など、イメージが良い体験談だけを取捨選択して掲載することは、たとえ実際の患者さんの感想であってもできません。ただ、クレームや改善すべき点の指摘なども同時に掲載した場合は問題ありません。