PT-OT-STチャンネル オンラインジャーナル 事務局
先日、あきる野市のリハビリテーション科を持つ病院で、脳出血の後遺症で病床から離れられない父親のために、娘の結婚式を病院内の食堂・談話室内で行ったというニュースをご覧になった方もいらっしゃると思います。自分の結婚式に父親が参列できず、落胆していたところに、医療福祉相談室の職員が、手を差し伸べ、実現しました。
女性の憧れでもあり、父親としても嬉しいであろう、バージンロードを父娘が一緒に歩くことを実現させるために、ソーシャルワーカーたちが聖歌隊を結成して賛美歌を練習し、作業療法士はワイシャツを新婦の父が着られるように切って、加工するなど病院職員が実現に向け、協力を惜しまなかったそうです。こうした試みは、これからの患者のQOLを考えた医療と言う観点から考えると、素晴らしい試みであったのではないでしょうか。
昨今、ディズニーランドや、ホテルリッツなどのホスピタリティーを著した本が多く出回っていますが、人が本来持つ相手のことを思う気持ちや、親切をもう一度思い返す良い機会になってくれたニュースだったのではないでしょうか。
日々の雑事に追われ、できれば面倒なことはしたくないという考え方に傾いてしまうことも否めませんが、そこでルーティンワークのようになってしまう毎日に、少し相手の気持ちを思いやる余裕を見いだせて行けると、仕事の意味、意義がまた、変わってくるのではないでしょうか。