【書籍名】 | シンプルプレゼン |
【著者】 | ガー・レイノルズ |
【出版社】 | 新潮文庫 |
【価格】 | ¥2,730(税込み) |
【購入】 | こちら |
「もっと学会や院内勉強会でうまく説明できたら、わかりやすいスライドが作れたら・・・」
プレゼンやスライド作成がいまいちうまくいかないと悩みを抱える方、もっとわかりやすく、心に残るプレゼンをしたい、そんな方は、必見です。
2,730円とちょっとお高い値段ですが付属のDVDをみればなるほど納得と思える出来です。
私は、2012年1月に神戸で行われた医療ICTフォーラムで、運よく著者であるガーさんのプレゼンを聞くことができました。内容は付属のDVDとほぼ同じでした。その後、とある大手出版社からガーさんのセミナー案内がありましたが数万円というプライスでした。(東京のセミナーは値段や交通費もありますが、時間が長いので内容も神戸より濃かったのではないかと思います。)
さて、本の内容ですが、まず、驚くのがパワーポイントの否定です。そもそも、パワーポイントのテンプレートに従った形でスライドを制作する点にダメ出しをしています。
確かに、箇条書きなど意味もなく文字を並べてはめ込んでいるのもよく見かけます。
ガーさんは、大の日本好きで、かつ住友電気工業に勤務していたこともあり、日本人のプレゼンを熟知しています。
そして次のダメ出しは、特に日本人に多いのですが、スライドに書かれた文字をそのまま読み上げる点です。
私も医学学会にたびたび取材で行きますが、残念なことに、これは多くの先生に共通してみられる点です。
ただ読み上げるだけならば、プレゼンテーターは不要ですよね。
いきなりスティーブ・ジョブズ流のシンプルなプレゼン手法を行うのは難しいと思いますが、聞き手のことを優先に考えた話しかけるプレゼンを心掛けるだけであなたのプレゼンも随分と変わるでしょう。
これは、アマゾンで紹介されているビデオです。著者のエッセンスの多くが紹介されているので これを見るだけでも参考になるかも知れません。
ここではNHKの番組「スーパープレゼンテーション」やスティーブジョブズに代表される、スライドに多くを盛り込まないスタイルのプレゼンテーションを学ぶことが出来ます。この動画のようにビデオ(DVD)が付属しており、実践しやすいです。
話し方のポイントで私が思ったのは、プレゼンテーターが聴衆者に向いて 話していない点が多いことです。特に学会でのポスターセッションはひどいです。みんな聴衆ではなくポスター相手にプレゼンをしますから・・。
これを見ると、ガーさんやスティーブジョブズのプレゼンは完全に、聴衆者に向いて話しています。
この本のエッセンスの一部を実践するだけでも随分プレゼンが変わること請け合いです。